Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふるいはさみ

古いはさみ

小川 未明

Lesen Sie 古いはさみ (ふるいはさみ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.157 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

そしてこのごろは、げたの鼻緒を立てたり、つめを切ったりするときだけにしか使われなかったけれど、年とったはさみは、若いころ、お嬢さんが人形の着物をつくるときに、美しい千代紙や、折り紙を切ったり、また、お母さんが、お仕事をなさるときに使われた、いくつかの華やかな思い出を目に浮かべて、せめてものなぐさめとしていたのでした。

あるときのことです。いつもの、とぎ屋さんがやってくると、

「アカギタニタニタニがきた、はさみといでもらっていいでしょう。」と、太郎さんは、お母さんにいいました。とぎ屋さんのことを、いつか、アカギタニタニタニとしてしまったのでした。

お母さんが、いいとおっしゃったので、とぎ屋さんにたのむと、おじいさんは、しみじみとはさみをながめて、

「もう、古くなって、腰がよわくなりましたから、といでもそう切れませんよ。」といいました。人間と同じように、はさみの腰がまがって、よわってしまったのでした。

ちょうどその時分、いちばん小さい英ちゃんが学校に上がりました。そして学校で手工にはさみがいることになりました。

「英ちゃんが持っていくのに、ちょうどあぶなくなくてこのはさみがいいでしょう。