Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
「そんなに心配ならば、ほんとうのところを聞かしてやろう。実あ、さっきうちにころがっていたあの若い野郎のねた洗いだよ」
「えッ? じゃ、また何か事件ができたんですかい」
「まだ洗ってみねえんだからわからねえが、ひょっとすると大物じゃねえかと思ってな。とりあえず、小当たりにやって来たところさ」
「なんだ、ねた洗いだったのですかい。あっしゃまた、あんまりだんなが人騒がせなことをきまじめな顔でおっしゃいましたからね、ほんとうに松平のお殿さまをお連れ申そうと思いましたぜ。――ようがす、そうとわかりゃ、一刻も早く参りましょうよ。役目のかどで大門をくぐるぶんには、だんなをおひいきの女の子に見とがめられたって、ちっとも恥じゃござんせんからね。大手を振って参ろうじゃござんせんか」
まことに、伝六こそは腹に毒のない江戸っ子の典型で、それが役目のこととなると、にわかに相好をくずしながら先へたって、どんどん歩きだしたものでしたから、いろいろに態度を使い分ける伝六のかわいさに右門はいっそう苦笑しながら、ちょうどそこに見つかった尾張屋という揚げ屋へはいってまいりました。
――これもついでだから申し添えておきますが、当時はまだ現今のごとく揚げ屋と遊女屋が一軒ではなく、別々に営業を行ない、揚げ屋にはまた多くの場合同屋号のお茶屋がこれに付随し