Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
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もちろん、牛若丸はあれっきり屋台の上に水あわを吹いたままで、町内の者をはじめ各山車山車の騒擾はいうまでもないこと、物見高いやじうまが黒山のごとくそれをおっ取り巻いて、さながら現場は戦争騒ぎでありましたが、見るからにたのもしげなむっつり右門が自信ありげなおももちで、人波を押し分けながらさっそうとしてそこに現われてまいりましたものでしたから、何かは知らずに群集はかたずをのんで、たちまちあたりは水を打ったごとくにしいんと静まり返ってしまいました。それを早くも認めたものか、人波を押し分け押し分け右門のあとから駆けつけてきたものは、例のおしゃべり屋伝六で――
「おっ、ちょっとどいてくんな、おいらがだんなの右門様がお通りあそばすんじゃねえか、道をあけなってことよ」
つまらないところで自慢をしなくともよいのに、よっぽど鼻が高かったものか、つい聞こえよがしにしゃべってしまったものでしたから、どっと周囲から一時にささやきとどよめきがあがりました。
「おっ、熊の字きいたかよ、きいたかよ。あれがいま八丁堀で評判のむっつり右門だとよ。なんぞまたでかものらしいぜ」