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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

しかるに、右門の同道を求めたところは、もよりの自身番でもなく、吟味にはいたって縁の遠い永代橋の橋の上でしたから、まことに意外の中の意外というべきでありました。しかも、さらに意外なことは、橋のまんなかまで相手をしょっぴいていくと、いきなりその弱腰をけりながら、まっさかさまに大川めがけ、欄干から水中に突きおとしたもので――、だから、悲鳴に近い声をあげて伝六が叫んだのはあたりまえです。

「だんな、だんな、冗談じゃござんせんぜ! 見りゃ身分のありそうなかたのようだが、万が一のことがありゃ、だんなもあっしも切腹ものですぜ」

すると、右門が莞爾としながらいいました。

「そう安っぽい腹がいくつもあってたまるかい。むっつり右門といわれるおれがにらんでからのことじゃねえか。いまにみろよ、あいつがすばらしい河童ぶりをみせて、たちまちどっちかの岸に泳ぎつくから――」

と、案の定そのことばのとおりで、水源には夕だちつづきでもあることか、いつもより水勢のました大川の流れをものともせずに、しゅっしゅっと抜き手をきりながら向こう岸に泳ぎつこうとしたものでしたから、ひと足先に走りついて土手に上がるのを待ちながら、その手をぐいともう草香流で逆にねじあげると、右門がおちつきはらっていいました。