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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

では、念のために、仏をちょっと拝見させていただきますかな」

「はっ、どうぞ……」

ただちに妻女が仏間へ案内いたしましたので、伝六ともどもついてまいりましたが、しかし、右門はひと目その死骸を見ると、おもわずあっと顔をそむけました。――なんたる残虐な切り方だったでありましょうぞ! 腰に見舞われたふた太刀の致命傷はそれほどでもなかったが、何がゆえそこまでも残虐をほしいままにする必要があったものか、恒藤権右衛門の顔は、目も鼻も口も、どこにあるかわからないほど、めったやたらに切りさいなまれてあったからです。

「いや、おきのどくなことでござった」

あまりのむごたらしさに、さすがの右門も長居に忍びなかったものでしたから、そうそうに悔やみを述べて引き揚げると、それだけに下手人の残虐を強く憎んで、断固としながら伝六にいいました。

「ちくしょう! むだな殺生をやっていやがらあ。牢疲れで足腰もまだ不自由なはずだから、そう遠くへは行くめえよ。さっそくお奉行さまに遠出のお届けをしておいて、すぐにも中仙道を追っかけようじゃねえか」

「ちえッ、ありがてえや、まだ夏場の旅でちっと暑くるしいが、久しぶりに江戸を離れるんだから、わるい気持ちじゃねえや」