Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
第三はいつにない困惑の情を見せて、いくたびもふうっと大きなためいきをついたことでありました。
それらのどれもこれもが、あの事件に当たってつねに推断の早きこと神のごとく、明知の俊敏透徹たること古今に無双というべきむっつり右門にしては珍しすぎることでしたから、いかにも不審といわなければなりませんが、しかしひるがえって、よくよくこれを右門とともにわれわれも考えてみるとき、かれがかくのごとくに思い悩むのは、一面また無理のないことというべきでした。
なぜかならば、そこに材料として提供されているところのものは、あまりにも少なすぎたからです。各自が胸に手をおいて考え直してみてもわかることですが、ただひっかかりとなりうべきものは、それなる非業の凶刃に倒れた兄少年僧の断末魔のときに叫び残したことばのみがあるばかりでありました。くまにやられた、くまにやられた、というそのたったふたことがあるのみでした。しかも、そのくまなるものが人間の名まえのクマであるか、あるいはけだもののクマであるか、事実はいたずらなるなぞを残したままで、本人とともに遠く幽明境を異にしたあの世へいってしまっているんですから、これはいかにむっつり右門が神人に等しい無双の捕物名人であったにしても、死人をふたたび蘇生さすべきすべでも知っているか、でなくば自身冥土