Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
ね、ゆうべおそくになって駆け込み訴訟をしたんだそうですが、だんなは牛込の二十騎町の質屋の子せがれが、かどわかされたって話お聞きになりませんでしたか」
「なんだ、それか。じゃ、きさま、小当たりに当たってみたな」
すると、意外にも右門がちゃんとその事件を知っていて、あごを伝六にささえさせたまま話に乗ってまいりましたものでしたから、おしゃべり屋が急に活気づきました。
「へえい。じゃとおっしゃいましたところをみると、だんなもその事件もうご存じですね」
「あたりめえさ。それがために、毎朝訴訟箱をひっかきまわしているんじゃねえか。きさまのこったから、当たるには当たったが、しくじっちまったんだろ」
「ずぼし、ずぼし。実あ、だんなのめえだがね、あっしだっていざとなりゃ、これでなかなか男ぶりだってまんざら見捨てたもんじゃねえでがしょう。それに、なんていったってまだ年やわけえんだからね、人さまからも右門のだんなの一の子分と――」
「うるせえな。能書きはあとにして、急所だけてっとり早く話したらどうだ」
「ところが、そいつがくやしいことにはおあいにくさま。だんなの一枚看板がむっつり屋であるように、あっしの能書きたくさんもみなさまご承知の金看板ですからね。