Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
ねぐらは蔵前の渡しのすぐと向こうだっていうんですよ」
「いかさま、名からしてそいつが犯人にちげえねえや。じゃ、ちょっくら川下のとち狂っている人足どもにそういってきな。式部小町とやらのお嬢さまは、河童が丘を連れてつっ走ったから、もう腹減らしなまねはすんなといってな。だが、おれの名まえは隠しておきなよ。わいわい騒がれると暑っ苦しいからな」
いうべきときにはずばりと名のり、名のるべからざるところではゆかしく秘めて、まことここらあたりが右門党のうれしくなる江戸まえのきっぷですが、伝六またなかなかちょうほう、命令どおり意を伝えたものか、ころころと駆け帰ってまいりましたものでしたから、意気に、ガラガラ、まめまめしいのと、三人三様の涼しい影を大川土手にひきながら、主従足をそろえて目と鼻の先の蔵前渡しをただちに目ざしました。
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夜はこのときようやく初更に近く、宮戸あたり墨田の川は、牽牛織女お二柱の恋星が、一年一度のむつごとをことほぎまつるもののごとく、波面に散りはえる銀河の影を宿して、まさに涼味万金――。
けれども、ようやく目ざした蔵前へ行きついて、河童権のねぐらを捜し当ててみると、これが少し妙でした。