Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
もっとなまめかしいはだの香のまだ残り漂っている着替えが二枚。あるものとては、たったそれきりで、いずこへ逐電したか、どこへ小町娘をさらっていったか、肝心かなめのその手がかりとなるべき品は、なに一つとてもないもぬけのからでしたから、事に当たってつねに静かなること林のごとく、明知の尽きざること神泉の泉のごとき無双の捕物名人も、はたと当惑したもののごとく、十八番のあごの先にも手が回らないほどに、じっと沈吟したままでした。また、これは名人とても沈吟するのが当然でした。いかなる目的のもとに、小町娘ばかりをねらったものか、かいもくその推定がつかないからです。しかも、その下手人なる相手の女行者は、頭を丸めたへび使いのしたたるばかりな比丘尼小町であるというにいたっては、ただ妖々怪々としてそのなぞが色濃く深まるばかりだったからでした。わけても、その手口に白へびを使用したのと、河童権をそそのかして非常手段を用いたのとの全然相異なった二法があるにおいては、さらに疑問となぞを深めるばかりでした。
だのに、伝六というやつはおよそ捕捉しがたい岡っ引きです。ひょいと気がついてみると、どこへ消えてなくなったものか、影も形も見えなかったものでしたから、場合も場合、やさきもやさき、名人の鋭いことばが飛んでいきました。