Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

「ちくしょうめッ。すっかり頭を痛めさせゃがって、やっと行き先だきゃ眼がついたぞッ。伝六ッ、駕籠はどうしたッ」

「表に待たしてごぜえますよ!」

「よしッ。じゃ、小石川だッ」

「えッ?」

「行く先は小石川の白山下だよ!」

「だって、葬式道具の受取にゃ、久世大和守家中としてあるじゃござんせんか! 久世の屋敷なら麹町ですぜ!」

「うるせえや! おれがこうと眼をつけたんだッ。やっこだこになってついてこい!」

かくして乗りつけた行き先がすこぶる意外! 大名屋敷ででもあろうと思いのほかに、八百八業中これにましたるぶきみな職業はあるまいと思われる葬具屋九郎兵衛の店先でしたから、伝六、辰の唖然としたのはいうまでもないことですが、しかし、名人右門は期するところのあるもののごとく、居合わした店の者に、突如ずばりときき尋ねました。

「九郎兵衛は家をあけているはずだが、いつからるすをしているかッ」

「いいえ、いるんですよ、いるんですよ。ご主人ならば、家なんぞあけやしませんよ」

「なにッ、いるとな! 奥か、二階か!」

「三日まえから裏の土蔵にたてこもって、何をしていらっしゃいますのか、一歩も外へ顔を見せないんですよ」