Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

「隠坊屋の親類みてえな商売やっているくせに、みっともねえのぼせ方しているな。目がさめなきゃ、おれが正気にさせてやらあね。おいおい、比丘尼さん!」

「…………」

「ひとりあってふたりといねえおれなんだッ。早く涼みてえから、すっぱりと吐いちまいなせえよ」

「…………」

「ほほう、このうえ小知恵小才覚で、おれを向こうに回そうとおっしゃるのですかい。大味のようならこっちも大味、小味に出ればこっちも小味、むっつり右門にゃいくらでも隠し札があるぜ」

「恐れ入ってござります……」

「恐れ入っただけじゃわかりませんよ。玉の輿に乗ろうと思えば、いくらでも乗られるそのご器量で、この大仕組みの茶番をするにゃ、何か思いもよらねえいわくがあるだろうとにらみましたが、違いますかね」

「…………」

「もじもじなさる年ごろでもなさそうじゃござんせんか。じらさずに、すっぱり吐きなせえよ」

「お恥ずかしいことでござりまするが、じつは、一生一度と契り誓いました情人に、金ゆえ寝返りされましたため、思い込んだが身の因果、小判で男の心をもう一度昔に返すことができますものならと、とんだ人騒がせをしたのでござります……」