Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
「…………」
「手数のかかる兄いだな。首をひねって何をぼんやりしているんだッ。いろはから出直して、もう一度とっくりと考え直してみなよ! 井上の金八館は、まるで化け物屋敷みてえじゃねえか! 貧乏長屋かと思や中は存外と金満家なんだ。だのに、あれほどの騒ぎがあって見舞い客がひとりもいねえんだ。しかも、あの夫婦をみろいッ。きのどくなほどぶ細工な年増女のご亭主にしちゃ、金八奴、気味の悪いほど若すぎるじゃねえかッ。おまけに、おかしな鼓の隠し芸があるっていうんで、証拠呼ばわりをして突きつけたあの祝儀袋に、きっと何かふらちな細工がしてあるにちげえねえから、とっとと洗いにいってきな」
「なるほどね。いろはだけじゃわからねえが、ちりぬるをわかまで考えてみりゃ、いかさまちっとくせえや! うなぎを食いはぐれてあぶら切れがしていやがったんで、野郎にたぶらかされたんだ。よくもだましゃがったな! どうするか覚えてろッ。地獄でまた会いますぜ!」
「まてッ、まてッ」
「えッ?」
「きょうは特別だ。急がなくちゃならんから、早駕籠で行ってきな」
「ちぇッ。たまらねえことになりやがったな! ざまあみろい! 井上の金八! おうい! 駕籠屋! 駕籠屋! 早駕籠はどこかにいねえか!」