Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
お定まりのような覆面でしてね。着物は唐棧格子の荒いやつでしたが、だのに野郎とても怪力でござんしてな、あっしがはね起きようとしたら、やにわに片足で胸のところを踏んづけておきやがって、声もなにも出す暇がないうちに、短いわきざしでこのとおり、左手の親指と人さし指だけを二本根もとからすぱりと切りゃがって、すうと出てうせやがったんですよ」
「なるほどな。では、つくだに屋の主人、そちのほうはどんなもようじゃった」
「わたしのほうもだいたい手口が同じでございますが、ただ一つ妙なことには、どうしたことか、野郎の着物が水びたしにぐっしょりぬれていたんですがね。そのうえ妙なことには、たしかにぷんとその着物のうちに松やにのにおいがしみ込んでいたんですよ」
「なにッ、着物がぬれていて、松やにのにおいがしみ込んでいたとな※(疑問符感嘆符、1-8-77) まさか、ねぼけていて勘違いしたのではあるまいな」
と――、話を奪って、紙屋の主人がとつぜんことばをさしはさみました。
「そうそう、あっしも今つくだに屋さんにいわれて思い出しましたが、べっとり胸のあたりまでぬれていましてな、やっぱりぷんと松やにのにおいがたしかにいたししましたよ」