Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
以上の条々忘るべからず――娘かるわざ一座座長」
――だのに、なんという皮肉なことでしたか、それともまぬけのまぬけわざというべきでしたか、ちょうどその第三条の男員いっさい女座員のへやへ立ち入るまじきことと書いてある文句の下の、手梱、手箱、衣装なぞが雑然として積み重ねられているその壁のところに、紛れもなく男物の、それも土のついた雪駄が一足隠し忘れてあったものでしたから、名人がにやりと笑うと、手裏剣少年をあわただしく呼び招いて、不意に尋ねました。
「当一座には、男芸人が何人いるか」
「木戸番道具方をのぞきますと、芸人と名のつく男は、このわたくしのほかに、百面相を売り物といたしまする鶴丈というのがひとりいるきりでござります」
「なにッ、百面相の芸人とな!」
「はい。じつによく顔をつくりかえますゆえ、なかなかの人気でござります」
「何歳ぐらいじゃ」
「もう五十いく歳とやら承りました」
「そんな年で、若い男にも化けおるか」
「はい、別して、若化けが得意芸のようにござります」
「どこにいるか」
「つい、いましがた、向こうの男べやにうろうろとしていましたゆえ、まだいるはずにござります」