Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
「ああ、そうだよ」
「ちぇッ、そんなものなら、おめえ知っているかはすさまじいね。はばかりながら、こうみえてもいきな江戸っ子ですよ。舟宿の二軒や三軒知らねえでどうなるもんですかい。深川ならば軒並み親類も同様でさあ。まず第一は菱形屋でしょ。この家の持ち舟は屋台が三艘。つづいて評判なのは一奴。それから海月、丁字屋、舟吉とね、まず以上五軒が一流ですよ」
「ほほう、だいぶ博学だが、遊んだことでもあるのかい」
「ところが、その、それがつまりなんでしてね」
「はっきりいいなよ、遊んだことでもあるのかい」
「いいえ、その、なんですよ、去年潮干狩りに行ったとき、おれもこういういきな家で、五、六日しみじみと昼寝をしてみたいなと思いながら通ったんで、ついその今も名まえを忘れずにいるんですよ」
「なんでえい、情けねえ江戸っ子もあったもんだな。じゃ、おれが今から思いきり昼寝をさせてやるから、小さくなってついておいでよ」
「えッ、でも、深川の舟宿といやあ、ちっとやそっとのお鳥目じゃ出入りもかないませんぜ」
「しみったれたことをいうと、みなさんがお笑いになるよ。小さくなって、しっぽを振りながらついてきな」