Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

呼びたてました。

「ちぇッ。あきれるじゃござんせんかッ。気のきいた若い者が、このめでたい春先に、今ごろから寝るって法がありますかッ。一大事が突発したんだから、起きておくんなせえよ! ね、だんな、だんなッ。起きなきゃたたきこわしますぜ」

捨てておいたら、ほんとうに雨戸もたたきこわしかねまじいけんまくでしたから、苦笑いしいしい起きていくと、ガミガミいってやかましく呼びたてたのにかかわらず、どうしたことかふいッとことばをつまらして、目に涙すらもためながら、まじまじと名人の顔を見守っていましたが、おろおろと鼻声になりながら、やにわと意外なことをいいました。

「ね、か、かわいそうなことになったもんじゃござんせんか。善光寺辰の野郎め、どうやら陽気に当てられやがって、気がふれたようですぜ」

「なにッ※(疑問符感嘆符、1-8-77) まさか、かつぐんじゃあるめえな」

「こんなことでかついで、なんの得になりますか! せっかくだんなが拾ってくだすったんで、これから皆さまにもけええがってもらえるだろうと、あっしも陰ながら楽しみにしていたんですが、あんまりたわいなく陽気に当てられちまやがったんで、けええそうで、けええそうでならねえんですよ」