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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

それも短い距離ではないので、舟が大川筋にはいると同時から注ぎはじめて、相生河岸、安宅河岸、両国河岸、厩河岸と、やがて吾妻河岸にさしかかってもなお右岸ばかりを見捜しつづけていたものでしたから、しきりに伝六が首をひねっていると、ちょうど舟が墨田堤にかかろうとしたそのとたんです。土手を隔てたすぐの向こうに、くねりと枝を川に向かって張っている一本の松を邸内にかかえ込んだ、高い厳重な白壁回しの屋敷を発見すると、それこそ今まで捜し求めた目的物だといわぬばかりに、にんめり微笑を漏らしていたようでしたが、不意と船頭に命じました。

「よしッ、あの松の木の見える白壁屋敷のこっ側へ舟をつけろ」

のみならず、舟龕燈を船頭から借りうけて、ぬうと枝を壁外にくねらしている松の木の下に近づいていくと、しきりに白壁の表を見照していましたが莞爾として大きな笑みをみせると、とつぜん伝六にいいました。

「もうこっちのものだよ。おれがお出ましになったとなると、このとおりぞうさがねえんだから、たわいがねえじゃないか」

「だって、こりゃ、松の木がへいぎわにはえている白壁のお屋敷というだけのことで、なにもまだ目鼻はつかねえんじゃござんせんか」