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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

右門捕物帖

1

――ひきつづき第十六番てがらにうつります。

事件の勃発いたしましたのは、五月のちょうど晦日。場所は江戸第一の関門である品川の宿、当今の品川はやけにほこりっぽいばかりで、さざえのつぼ焼きのほかは、あってもなくてもいいような、場末の町ですが、このお時代の品川となると、いろいろな点から、なかなかふぜいのあったもので、上方から下ってきた旅人には、ほっと息をつくやれやれの宿、江戸をあとに旅立つ者には、泣きの涙の別れの関所――。古い川柳の中にもこんなのがございます。

「品川で遺言をする伊勢参り――」

だから、ご一新前までは、やれやれそば屋、別れ茶屋などといった看板の家があったものだなんかと、見てきたような悪じゃれをいうものがございますが、いずれにしても、このお時代の品川は、むしろ当今よりもずっと繁盛していたくらいのもので、しかるに時も時五月の晦日というような切りつめた日に、まこと前代未聞といってもいい不審きわまりない事件が、突如この品川宿において勃発いたしました。そのまた事の起こりが、じつは尋常一様でないときに勃発したものですが、というのは、ちょうどこの日、尾州徳川様が参覲交替のためにご出府なさいましたので、まえの日のお泊まり宿であった小田原のご本陣を出発なさいましたのが明けの七ツ、道中いたってのごきげん