Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme

Aozora Bunko

ぶらりぶらりと自分はおひろいで、から駕籠をあとに従えながら、神田へ行きついたのが暮れ六ツ少しすぎでした。

丸屋のほうへまず先にはいってみると、案外にもしいんとしているのです。かせぎを終えて帰った二十六人が親方たちに守られながら、ぶらりとさがっている二枚の着物を遠巻きにして、こわいものをでも見るようにながめているのでした。

「こっちじゃねえや。獲物は越後屋の網と決まった。いってみな」

その越後屋へはいると同時に、騒がしいわめき声ががやがやとまず耳を打ちました。二階へ上がっていってみると、つりさげてある二枚の着物のまわりに角兵衛たちがまっくろくたかって、わき返っているさいちゅうなのでした。

「こいつおれんだ。おれの着物だ。おれはそんな人殺しなんぞやった覚えはねえよ」

「じゃ、だれだ、だれだ、だれがやったんだよ」

ひょいとみると、ひしめきたっているその群れから離れて、暗いあんどんの灯影の下に、身を引きそばめながら、抱き合うようにして震えている子どもがいるのです。

それもふたり!

きらりと名人の目が光ったかと見るまに、静かに歩みよると、人情こまやかな声がおびえているその顔のうえにふりそそぎました。