Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
朝湯ならいちんちはいったっても飽きがこねえとかなんとかいってね。まだ日が暮れるまでには間があるよ」
「いちいちと揚げ足を取りなさんな! 物にほどがありゃ、ことばにだっても綾があるんだ、綾ってえものがね。いちんちはいっていたら朝湯じゃねえ、晩湯になるじゃねえですかよ。何が気に入らなくて、あっしをこんなにゆであげるんです! え! ちょっと! あっしのどこがお気にさわったんですかい!」
早雷が落ちかかったとき、ひょっくりとはいってきた新客がある。同時に、名人の目がきらりと鋭く輝きました。
背にある彫りがあの色なのです。お冬の二の腕に張りついていたあの色と同じすき通るような朱色のつぶし彫りなのでした。図がらもまたいかにもすっきりとあくぬけがして、斑女の面がたった一つ。その面がさえざえとした朱色一つのつぶし彫りになって、その朱の中から、目と鼻と口が、いともみごとにくっきりと浮き上がっているのです。
「ホシだ。おい、あにい!」
さっと湯舟から上がると、名人がずかずかと近よりざま呼びかけました。
「あにい、りっぱな看板だな。ほれぼれしたよ」
「それほどでもねえんですがね。