Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
しかし、同時に右門も伝六も、おもわずぎょっとなりながら棒立ちになりました。
うつ伏せに倒れているむくろの頭に、見たような五分月代がつやつやと光っているのです。傷も、音蔵そっくりのうしろ袈裟でした。ぐさりとみごとな一刀切りでした。
「顔をみせろ」
ぐいと、自身番の小者がねじむけたその顔を見るといっしょに、ふたりはさらに愕然と二度おどろきました。まさしく、あの御家人なのです。ひとりか、ふたりか、定めのつかぬあの顔が、白目を空に見ひらいて、無言のなぞの下に、無言の死をとげているのです。
「ちくしょうめ。人をからかったまねしやがるね。毛はどうだ。毛は! 張りつけ毛じゃあるめえね」
「ひっぱってみる暇があったら、あっちへいったほうがはええや。ついてきな!」
しかって、名人はまっしぐらにお駒のうちを目ざしました。疑問はそれです。同一人ならいるはずはない。別人だったら、ふたりだったら、あるいはまだお駒のうちに似た顔のあの町人が、とぐろを巻いているかもしれないのです。
しかし、はいるといっしょに、ふたりは目をみはりました。
いない。――似た影も、それらしい着物のはしも、ぱったりこの世から消えてなくなりでもしたように、どのへや、どの座敷のうちにも見えないのです。