Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
動くその影にひかれて、ぴょんぴょんとおどりながら、やまがらが、ふた足み足歩いたかと思うと、せつな、意外なものが点々と畳の上に残りました。
血です。血です。飛んできたその道筋に、ちいさく赤いもみじのようなやまがらの足跡が、濃く、薄く、だんだんとかすれて、二つ、三つ、四つと畳の上に残ったのです。
同時でした。右門よりもお駒があっとおどろいて、われ知らず声をたてながら飛びかかると、うろたえ青ざめながら、あわてて血の足跡をもみ消しました。
しかし、おそい。
名人の目は、すでに早くいなずまのように光って、ぴょんぴょんと散っているもみじの跡を追っていたのです。――跡は、咲いたように赤く畳をたどって、がっちりと大仏壇の乗っている板床の上で終わっているのでした。
じっと見ると、その板床の上に、ねっとりとした血のぬめりがあるのです。しかも、その血のぬめりは、大仏壇の下から流れ出た血のたまりでした。下段いっぱいにこしらえた戸だなの戸の合わせめから、ちょろちょろと糸を引いて流れ出ているのです。
ちゅうちょなく、名人の手は戸だなの戸にかかりました。しかし、それと同時に、おもわずぎょっと身を引きながら、立ちすくみました。