Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
「手を見たい。家の者残らずこれへ呼ばっしゃい」
「手……? 手と申しますると?」
「文句はいりませぬ。言いつけどおりにすればいいのじゃ。早くこれへひとり残らず呼ばっしゃい」
いずれもいぶかりながら、書生、代診、下男、下女、残らずの雇い人たちがぞろぞろと出てくると、左右から手の林をつくって名人の目の前にさし出しました。ちらりと見たきり、だれの手にも異状はないのです。あとからゆうべのあの千萩が、おもはゆげに姿を見せると、そこのついたての陰から、白い美しい手を恥ずかしそうにさし出しました。しかし、異状はない。――あとにつづいて、母親が姿を見せました。
ちらりと見ると、その左手に白い布が巻いてあるのです。せつなでした。鋭く名人の目が光ったかと思うといっしょに、えぐるような声がその顔を打ちました。
「その手はうるしかぶれでござろう」
ぎょっと色を変えて、うろたえながら隠そうとしたのを、しかしもうおそいのです。名人が莞爾と大きく笑いながら、手を振るようにして雇い人たちを追いやって、まず秘密の壁をつくっておくと、静かにあびせました。
「これが右門流のつりえさだ。よくおわかりか。