Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
「浮いているのはどの辺じゃ」
「あのまんなかでござります」
「いかさま、女物じゃな。だれぞひとり、はようあのふた品をこれへ、残りはすぐさま水へくぐらっしゃい」
下知もろとも足軽たちが下帯一つになって、ひとりは命ぜられたとおりなぞのふた品を岸へ、あとの五人が水底めがけていっせいに飛び込もうとしたのを、
「いや、場所がある。まてまてッ」
三宅が制して指さしました。
「今のあそこじゃ。ぶくぶくと水底からあわが吹いているあのあたりが怪しゅう思われるゆえ、まずあそこへくぐってみい」
いずれも水練自慢とみえて、たくましやかな五体をおどらしながら、さっといっせいにもぐりました。
しかし、まっさきにもぐって、まっさきにあわの下へいったのが、まっさきにまっさおな顔で浮き上がってくると、不思議なことをいったのです。
「いのちには替えられませぬ。あそこばかりは二度ともう――」
「たわけッ、いのちに替えられぬとは何をいうかッ。いいや、なんのためにお禄米をいただいているのじゃ。もいちど行けいッ」
しかりつけてくぐらせようとしたとぎ、ふたりめ、三人め、四人め、五人めと次々に浮かび上がると、いずれも同様に色を失いながらいうのでした。