Japanische Klassiker mit Furigana
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よしわらしんわ
吉原新話
泉 鏡花
Lesen Sie 吉原新話 (よしわらしんわ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.157 Zeichen · 75 Bildschirme
釣針にかかった勝負じゃ、緑の髪も、白髪も、顔はいろいろの木偶の坊。孫等に人形の土産じゃがの、や、殿。殿たち人間の人形は、私等が国の玩弄物じゃがの。
身代りになる美い婦なぞは、白衣を着せて雛にしょう。芋殻の柱で突立たせて、やの、数珠の玉を胸に掛けさせ、)
いや、もう聞くに堪えん。
(まあ、面を取れ、真面目に話す。)と子爵が憤ったように言う。
(面、)
(面だ。)
面だ、面だ、と囁く声が、そこここに、ひそひそ聞えた。眠らずにいた連中には、残らず面に見えたらしい。
成程、そう言えば、端近へ出てから、例の灯の映る、その扁平い、むくんだ、が瓜核といった顔は、蒼黄色に、すべすべと、皺が無く、艶があって、皮一重曇った硝子のように透通って、目が穴に、窪んで、掘って、眉が無い。そして、唇の色が黒い。気が着くと、ものを云う時も、奴、薄笑をする時も、さながら彫刻けたもののようで静としたッきり、口も頬もビクとも動かぬ。眉……眉はぬっぺりとして跡も無い、そして、手拭を畳んだらしいものを、額下りに、べたん、と頭へ載せているんだ。
(いや、いや、)
と目鼻の動かぬ首を振って、
(除るまい、除らぬは慈悲じゃ。