Japanische Klassiker mit Furigana
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どうほう
同胞
豊島 与志雄
Lesen Sie 同胞 (どうほう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.713 Zeichen · 32 Bildschirme
二学年の小野田茂夫に逢いたいと云うと、小使室の横に待たせられた。
教室の方から一時に大勢の生徒が出て来て、がやがや弁舌りながら、恒夫の方をじいっと眺めていった。恒夫はぐるりと向きを変えて、何気ない風にぶらつき初めた。そして、応接室もないのかな……と考えている時、ふいに後ろの方が大きな声がした。
「小野田さんを連れて来ましたよ。」
ぎくりとして振向くと、痩せた一人の生徒が足早に歩いてきて、数歩先の所に立止って、眉根を少し寄せながらこちらを窺った。高い広い額の下に、小さな眼が上目がちに光っていた。
恒夫は無意識に帽子をちょいと脱いでお辞儀をした。
「僕……川村恒夫です。」
相手に何の反応もないので、彼は云い直した。
「僕は……君に逢いたいと思って……こないだから……。」
「何か僕に用ですか。」と相手は気後れのした声で云った。
恒夫はふいに、何というわけもなくかっとなった。
「だって……だって君は、僕と兄弟じゃないですか。君も僕のお父さんの子で、僕もやはりお父さんの子なんだから。え、君はまだ何にも知らないの。君のお母さんが僕のうちに来てたことがあって、お父さんとの間に君が出来たんだって……。