Japanische Klassiker mit Furigana
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どうほう
同胞
豊島 与志雄
Lesen Sie 同胞 (どうほう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.713 Zeichen · 32 Bildschirme
そして心の中は、吾弟を得たり、といったような晴れやかなもので満たされていた。そして遂には、茂夫を家の中へまで連れて来た。小野田の姓から一字省いて、野田という親友だとふれこんだ。豊山中学の制服だと気取られそうなので、いつも和服に着変えさしてきた。誰も茂夫だと気付く者はなかった。
「どうだい、うまくいったろう。」
茂夫はにこにこしながら首肯いた。
桜や桃の花が散って、萠え立つような新緑に樹々が包まれ初めていた。庭には真赤な躑躅が咲いていた。そのわきに可なりの池があった。池の中に飛び込んでる大きな蛙や蝦蟇を、二人は額にねとねとした汗をにじませながら、長い竿の先でつっ突き廻った。
恒夫は写真帖なんかも持ち出した。
「お祖父さんやお祖母さんが、本当のお祖父さんやお祖母さんでなかったり、お母さんが本当のお母さんでなかったり、またお母さんにいろんな兄弟があったりして、そんなことが一度に分ってきたら、素敵に面白いだろうね。」
そして二人は、おどけたような眼を見合ってくすくす笑った。
「君は額がお父さんで、眼がお母さんらしいね。」と恒夫は云った。
「そう。お父さんは若くて立派だったんだね。