Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Lesen Sie 名人地獄 (めいじんじごく) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 149.286 Zeichen · 301 Bildschirme
秋山要介の名を聞くと、「いやもう立ち会いは結構でござる。些少ながら旅用の足しに」こういってわらじ銭を出すのであった。というのは試合ぶりが世にも、荒っぽいものであって、小手を打たれると小手が折れる、横面を張られると耳がつぶれる、胴を取られると肋骨が挫ける、もしそれお突きでやられようものなら、そのまま冥途へ行かなければならない。で、敬遠するのであった。彼の流儀は神陰流ではあったが、事実は流儀から外れていた。むりに名付けると秋山流であった。「飛込一刀」といわれたところの、玄妙な一手を工夫して、ほとんどこればかり用いていた。遠く離れてじっと構え、飛び込んで行ってただ一刀! それだけでカタをつけるのであった。あんまり諸方で敬遠されるので、彼もいいかげん閉口してしまった。そこで博徒を訪問しては、そいつらに武芸を教えることにした。大前田英五郎、国定忠治、小金井小次郎、笹川繁蔵、飯岡助五郎、赤尾林蔵、関八州の博徒手合いで、彼に恩顧を蒙らないものは、一人もないといってもよい。ある時は高級用心棒として、賭場を守ったこともあり、またある時はなぐりこみへ出張り、直々武勇を現わしたこともあった。