Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ひまわりのめ

向日葵の眼

野村 胡堂

Lesen Sie 向日葵の眼 (ひまわりのめ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.919 Zeichen · 18 Bildschirme

Aozora Bunko

三 香椎六郎

どうしてこんなに向日葵ばかり集めたのかわかりませんが、兎に角、これだけ向日葵が沢山あると、どれに眼を与えていいのか、加奈子には少しも見当がつきません。

家の中をぐるぐる一と廻りすると、紺野という助手と、その仲間の者でしょう、彼方此方を叩き廻ったり探し廻ったりしながら、二人の少女を険悪な眼で、ジロリジロリと眺め廻しております。「紺野が怪しい」と加奈子は咄嗟に思いつきました。

「麗子さん、今晩は私の家へ行って泊りましょうよ」

「そうさして下さると、どんなに嬉しいでしょう」

「後は構わないでしょうか」

「ええ、どうせ私がいてもいなくても同じことなんですから――」

二人はそのまま連れ立って、夕暮れの街を電車へ急ぎました。

三 香椎六郎

二人の少女から、詳しい話を聞いた加奈子の母親は、どんなに驚いたことでしょう。

「まア、可哀相にネ、どんなに悲しかったでしょう」

と我が子のように麗子を慰めます。其処へやって来たのは加奈子の母親の弟で、加奈子には叔父さんに当る、探偵好きの若い理学士香椎六郎でした。

「何? 松井博士のお嬢さん、――松井博士なら僕の大学にいる頃の先生だよ、それは捨てて置けない。