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Japanische Klassiker mit Furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme

Aozora Bunko

自分じゃ、あんな事をするのが当前だとまで思ってるんですもの」

「そんな人があるから、いけないんですよ。――それからまだ面白い事があるの。此間だれか、あの方の所へ艶書を送ったものがあるんだって」

「おや、いやらしい。誰なの、そんな事をしたのは」

「誰だかわからないんだって」

「名前はないの?」

「名前はちゃんと書いてあるんだけれども聞いた事もない人だって、そうしてそれが長い長い一間ばかりもある手紙でね。いろいろな妙な事がかいてあるんですとさ。私があなたを恋っているのは、ちょうど宗教家が神にあこがれているようなものだの、あなたのためならば祭壇に供える小羊となって屠られるのが無上の名誉であるの、心臓の形ちが三角で、三角の中心にキューピッドの矢が立って、吹き矢なら大当りであるの……」

「そりゃ真面目なの?」

「真面目なんですとさ。現にわたしの御友達のうちでその手紙を見たものが三人あるんですもの」

「いやな人ね、そんなものを見せびらかして。あの方は寒月さんのとこへ御嫁に行くつもりなんだから、そんな事が世間へ知れちゃ困るでしょうにね」

「困るどころですか大得意よ。こんだ寒月さんが来たら、知らして上げたらいいでしょう。