Japanische Klassiker mit Furigana
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『わがはいはねこである』じょうへん
吾輩は猫である
Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme
いくらかと聞くと五円二十銭だと云います……」
「おいそんな安いヴァイオリンがあるのかい。おもちゃじゃないか」
「みんな同価かと聞くと、へえ、どれでも変りはございません。みんな丈夫に念を入れて拵らえてございますと云いますから、蝦蟇口のなかから五円札と銀貨を二十銭出して用意の大風呂敷を出してヴァイオリンを包みました。この間、店のものは話を中止してじっと私の顔を見ています。顔は頭巾でかくしてあるから分る気遣はないのですけれども何だか気がせいて一刻も早く往来へ出たくて堪りません。ようやくの事風呂敷包を外套の下へ入れて、店を出たら、番頭が声を揃えてありがとうと大きな声を出したのにはひやっとしました。往来へ出てちょっと見廻して見ると、幸誰もいないようですが、一丁ばかり向から二三人して町内中に響けとばかり詩吟をして来ます。こいつは大変だと金善の角を西へ折れて濠端を薬王師道へ出て、はんの木村から庚申山の裾へ出てようやく下宿へ帰りました。下宿へ帰って見たらもう二時十分前でした」
「夜通しあるいていたようなものだね」と東風君が気の毒そうに云うと「やっと上がった。やれやれ長い道中双六だ」