Japanische Klassiker mit Furigana
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るそんのつぼ
呂宋の壺
久生 十蘭
Lesen Sie 呂宋の壺 (るそんのつぼ) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.375 Zeichen · 36 Bildschirme
さる方から書状を預っていますので、私も逢わなければならないひとですが、そうまでして、助左衛門を探しだそうとなさるあなたは、どういう方なのでしょう」
吉之丞は呂宋へ壺を探しにきた由来から、今日までのことを残らず話した。
モニカは、どうしたのか、急にうちとけたようすになって、
「ありがたい話を伺いました」と笑いながらいった。
「私にも仕遂げなければならない仕事があります。私のは壺でなくて天主堂……私も弟も癩者の血統です。この病の不幸の素因をよく知っていますので、癩で滅びた人々の追福のために、安南フェイフォの日本人町へ、死ぬまでかかっても、天主堂を建てるつもりでいます」
助左衛門が安南にいるとわかった以上、一日も早くそちらへ行きたい。モニカの都合をたずねると、角倉船で癩者といっしょに安南へ行きたかったのだが、こんなところで降ろされて当惑している。宿のあるじにも頼んでおいたが、早く交趾へ行けるように力をかしていただきたいといった。
宿のあるじの奔走で交趾へ行く船が見つかった。古ぼけた※(「さんずい+章」、第3水準1-87-8)州(シンガポール)の二櫓船で、故郷へ帰る安南人が百人ほど広くもない胴ノ間に押せ押せに詰めあっている。