Japanische Klassiker mit Furigana
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みかくのびとげいじゅつのび
味覚の美と芸術の美
北大路 魯山人
Lesen Sie 味覚の美と芸術の美 (みかくのびとげいじゅつのび) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.035 Zeichen · 11 Bildschirme
われわれがこの世で生を享けたのも自然であれば、また死に行くのも自然である。そこには、われわれがどうしようとしても、どうにもならないあるものが厳として存在しているのである。それが自然であり、これを運命と呼ぶことも出来る。少々話が飛躍し過ぎたようだ。そういう大きな根本的な意味での自然については、また別な機会に述べるとして、当面の問題は、自然がつくり出した個々のものの良し悪しということだ。
さきに、私はまず自然を見る眼を養わねばならぬと言ったが、これは言い換えれば、自然の中にある美を見出すことである。自然は美の源泉であると言ったが、自然そのものにも、美なるあり、美ならざるあり、美味なるもあり、美味ならざるもある。
ここに美と言い、美味と言うのは、もちろん、われわれ人間の感情から判断する言葉であって、自然そのものにとっては、いずれも同じ価値であるに違いなかろうが、それはそれとして、例えば、同じ大根でもその種類により、また、その生い育った土地の状態、すなわち、風土の如何によって美味なるもあり、美味ならざるもある。そこで、よい料理をしようとすれば、まず大根の持ち味を活かすために、新鮮なる大根を手に入れることが必要であり、第二には、よい種類の大根を選ぶということが料理人の心得として必要である。