Japanische Klassiker mit Furigana
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うたのたてやましんじゅういっきょく
唄立山心中一曲
泉 鏡花
Lesen Sie 唄立山心中一曲 (うたのたてやましんじゅういっきょく) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.835 Zeichen · 61 Bildschirme
を着た、毘沙門天、増長天という形で、五体を緊めて、殺気を含んで、呼吸を詰めて、待構えているんでがしてな。
お嬢さんの方は、名を縫子さんと言うんで、申さずとも娘ッ子じゃありません、こりゃ御新姐……じゃあねえね――若奥様。」
五
峰の白雪、麓の氷、
今は互に隔てていれど、
やがて嬉しく、溶けて流れて、
合うのじゃわいな。……
「私は日暮前に、その天幕張の郵便局の前を通って来たんでございますよ。……ちょうど狼の温泉へ入込みます途中でな。……晩に雪が来ようなどとは思いも着かねえ、小春日和といった、ぽかぽかした好い天気。……
もっとも、甲州から木曾街道、信州路を掛けちゃあ、麓の岐路を、天秤で、てくてくで、路傍の木の葉がね、あれ性の、いい女の、ぽうとなって少し唇の乾いたという容子で、へりを白くして、日向にほかほかしていて、草も乾燥いで、足のうらが擽ってえ、といった陽気でいながら、槍、穂高、大天井、やけに焼ヶ嶽などという、大薩摩でもの凄いのが、雲の上に重って、天に、大波を立てている、……裏の峰が、たちまち颯と暗くなって、雲が被ったと思うと、箕で煽るように前の峰へ畝りを立ててあびせ掛けると、浴びせておいて晴れると思えば、その裏の峰がもう晴れた処から、ひだを取って白くなります。