Japanische Klassiker mit Furigana
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うたのたてやましんじゅういっきょく
唄立山心中一曲
泉 鏡花
Lesen Sie 唄立山心中一曲 (うたのたてやましんじゅういっきょく) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.835 Zeichen · 61 Bildschirme
(そしてどちらから。)
(ヤホ次郎――行って来ます。)
(そんな事を聞くもんじゃあない。)
(ああ、済みませんでした。)
(何、構わないようなもんじゃあるがね――どっこいしょ。)
がた、がたんと音がする。先生、もう一つの卓子を引立って、猪と取組むように勢よく持って出ると、お道さんはわけも知らないなりに、椅子を取って手伝いながら、
(どう遊ばすの。)
と云ううちに、一段下りた草原へ据えたんでございますがね、――わけも知らずに手伝った、お道さんの心持を、あとで思うと涙が出ます。」
と肩もげっそりと、藤助は沈んで言った。……
「で、何でございますよ――どう遊ばすのかと、お道さんが言うと、心待、この日暮にはここに客があるかも知れんと、先生が言いますわ。あれ、それじゃこんな野天でなく、と、言おうじゃあございませんか。
(いや、中で間違があるとならんので。)
(え、間違とおっしゃって。)
とお道さんが、ひったり寄った。
(私は、)
と先生は、肘で口の端を横撫して、
(髯もまずいが、言う事がまずくて不可んです。間違じゃあない、故障です、素人は気なしだからして、あんな狭い天幕の中で、器械にでも障って、また故障にでもなると不可んのだ。