Japanische Klassiker mit Furigana
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よんじゅうはちにんめ
四十八人目
森田 草平
Lesen Sie 四十八人目 (よんじゅうはちにんめ) von 森田 草平 (もりたそうへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 56.183 Zeichen · 112 Bildschirme
もちろん、安兵衛や勘平も手伝った。で、いよいよ寝につこうとした時、そばに寝ていた勘平が、
「おい、小山田の遁げた原因が分ったぞ」と、声を潜めてささやいた。
「ええ?」と、小平太は思わず振返った。「それはまたどうしたというのだ?」
「先達てからあの男は」と、勘平は蒲団の上に起きなおったままつづけた。「よく湯島の伯母の許へ行くといっては出かけたものだ。なに、それが伯母の家でも何でもない、天神下の湯女の宿だとは、俺もとうから見抜いていた。だが、なにも他人の秘密を訐くでもなし、何人にもありがちのことだと大目に見ておいたがね、今になってみると、それがこっちの手脱りだったよ。で、まだそこらにまごまごしていたら、引捕まえて糺明してやろうと、今日出たついでに、そちらへ廻ってみた。なに、天神下の湯女の宿は三軒しかないからすぐ分ったがね。だが、行ってみて驚いたよ。庄左衛門の相手の女というのも、昨夜から姿を見せないというので、向うでも大騒ぎをしているのだ。てっきり二人諜し合せて駈落をしたものに相違ないね。こうなると、どこまで下司にできているか方途が知れない。俺もよけいな暇潰しをしたようなものの、そんな奴かと思ったら、やっと諦めがついたよ」