Japanische Klassiker mit Furigana
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よんじゅうはちにんめ
四十八人目
森田 草平
Lesen Sie 四十八人目 (よんじゅうはちにんめ) von 森田 草平 (もりたそうへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 56.183 Zeichen · 112 Bildschirme
まあ、それは言い解く術もあろうし、明日の朝早く顔を見せさえすれば、それですむ。すまぬは宵におしおから聞いた話だ。もしあの話が真実だとすれば、俺はどうしたらいいか。肚の子に惹かれて、このままここに居坐りでもしたら、それこそ庄左衛門と選ぶところはない。俺も小山田といっしょにだけはなりたくない!
「いっそこの女を手に懸けたら!」と、途中で考えたことがふたたび彼の心に甦ってきた。「そうだ、ここまで追詰められては、俺もこの女を道伴侶にするほかに救われる道はない。不便ながらも、お前の命は貰ったぞ! 何事もお主のためと観念して、一足先に行ってくれい。それがお前にとっても一番いい道かもしれない、その肚に宿ったという不幸な子どものためにも!」
彼は頭だけ持上げて、そっと隣の寝床を見遣った。おしおは尋常に枕をしたまま、こちらを向いてすやすや寝入っている。その整った安らかな寝息が、いかにも男に信頼して、身も心も任せきっているように見えていじらしい。
「何も知らずに寝ているなあ!」
こう彼は呟いたまま、しばらく女の寝顔に見恍れていたが、何と思ったかきゅうに首を縮めて、またすっぽり夜着を引被ってしまった。