Japanische Klassiker mit Furigana
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しこくへんろにっき
四国遍路日記
種田 山頭火
Lesen Sie 四国遍路日記 (しこくへんろにっき) von 種田 山頭火 (たねださんとうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.842 Zeichen · 32 Bildschirme
(十一月五日、室戸岬へ)
おほらかにおしよせて白波
ごろごろ浜
水もころころ山から海へ
銃後風景
おぢいさんおばあさん炭を焼いてゐる
旅はほろほろ月が出た
旅のからだをぽりぽり掻いてゐる
病みて旅人いつもニンニクたべてゐる
(室戸)
わだつみをまへにわがおべんたうまづしけれども
あらなみの石蕗の花ざかり
松はかたむいてあら波のくだけるまゝ
蔦がからまりもみづりて電信棒
われいまここに海の青さのかぎりなし
秋ふかく分け入るほどはあざみの花
墓二つ三つ大樟のかげ
落葉あたたかく噛みしめる御飯のひかり
いちにち物いはず波音
野宿さま/″\
こんやはひとり波音につつまれて
食べて寝て月がさしいる岩穴
枯草ぬくう寝るとする蠅もきてゐる
月夜あかるい舟があつてそのなかで寝る
泊るところがないどかりと暮れた
すすき原まつぱだかになつて虱をとる
かうまでよりすがる蠅をうたうとするか
水あり飲めばおいしく洗ふによろしく
波音そのかみの悲劇のあと
太平洋に面して
ぼうぼううちよせてわれをうつ
現実直前の力。
大地を踏みしめ踏みしめて歩け!
十一月六日 曇、時雨、晴、行程六里、室戸町、原屋。
朝すこしばかりしぐれた、七時出立、行乞二時間、銭四銭米四合あまり功徳を戴いた、行乞相は悪くなかったと思う、海ぞいに室戸岬へいそぐ、途上、奇岩怪石がしばしば足をとどめさせる、椎名隧道は額画のようであった