Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しじょうどおりふきん

四条通附近

上村 松園

Lesen Sie 四条通附近 (しじょうどおりふきん) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.118 Zeichen · 3 Bildschirme

Aozora Bunko

四条柳馬場の角に「金定」という絹糸問屋があって、そこに「おらいさん」というお嫁さんがいた。

眉を落としていたが、いつ見てもその剃りあとが青々としていた。

色の白い、髪の濃い、襟足の長い、なんとも言えない美しい人だった。

あのような美しい、瑞々した青眉の女の人を、わたくしは母以外に識らない。

お菓子屋の「おきしさん」も美しい人であった。面屋の「やあさん」は近所でも評判娘だった。

面屋というのは人形屋のことで、「おやな」という名であったが、人々は「やあさん」とよんだ。

舞の上手な娘さんで、ことに扇つかいがうまく、八枚扇をつかう舞など、役者にも真似ができないと言われたほどで、なかなかの評判であった。

「やあさん」のお母さんは三味線が上手で、よくお母さんの糸で「やあさん」が舞うていたが、夏の宵の口など、店先から奥が透けて見える頃になると、通りに人が立って、奥の稽古を見物していた。

小町紅の店が近くにあった。

いつも繁昌していた。

その頃の紅は、茶碗に刷いて売ったものである。町の娘さんたちは、みんなてんでに容れ物を持って買いに行った。

店には綺麗な娘さんの売り子がいて、桃割れを緋もみの裂でつつんだりして帳場に坐っていた。