Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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そうせきしとわたし

回想 子規・漱石

高浜 虚子

Lesen Sie 回想 子規・漱石 (そうせきしとわたし) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.187 Zeichen · 231 Bildschirme

Aozora Bunko

遠慮であったのと御邪魔してはならぬという考えから度々は参りませんでしたが、比較的に親しく御話を承り少しは串戯も申しましたが、死なれて急に何となく物足らないような心地になり、東京に居ってもつまらないような心になりました。それと同時に、今まで運命とかいうような事は全く考えた事もなかったのですが少しは運命という事を考えるようになりました。私が松山へ行ったのは数年前『坊ちゃん』を読んだ事がありましたため、その跡を尋ねに松山へ行きたいという心が自然にその年の春浮んで来たのです。同時に先生が御郷里の松山へ帰って御出でだとは思いもそめなかった事であります。それに夏目先生の下宿の跡を尋ねて廻って居った時先生に御目にかかるを得たのは如何に考えても不思議な運命だと思われます。それのみならず紹介していただいて一ヶ年の後夏目先生が死なれたという事がまた奇しく思われます。昨年十二月九日に死なれるのが天命であったとすれば、御生前に御目にかゝるために松山へ行きたいという心が三年の春に浮んだのであるかも知れぬと思います。考えれば如何にも妙です。どんな力が働いてこんな事が出来るのかちょっとも知れませぬ。