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Japanische Klassiker mit Furigana

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こっきょう

国境

黒島 伝治

Lesen Sie 国境 (こっきょう) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.336 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

を読んでいたシーシコフは、頭を上げて、スヰッチをひねった。電灯が消えた。番小屋は真暗になった。と、その反対に、外界の寒気と氷の夜の風景が、はっきりと窓に映ってきた。

河を乗り起してやってくる馬橇が見えた。警戒兵としての経験からくるある直感で、ワーシカは、すぐ、労働組合の労働者ではなく、密輸入者の橇であると神経に感じた。銃をとると、彼は扉を押して、戸外へ躍りでた。扉が開いたその瞬間に、刺すような寒気が、小屋の中へ突き入ってきた。シーシコフもつづいて立ちあがった。

「止れ! 誰れだ?」

支那人は、抑圧せられ、駆逐せられてなお、余喘を保っている資本主義的分子や、富農や意識の高まらない女たちをめがけて、贅沢品を持ちこんでくるのだ。一足の絹の靴下に五ルーブルから、八ルーブルの金を取って帰って行く。そして国境外では、サヴエート同盟に物資が欠乏していると、でたらめを飛ばした。

一方では、飲酒反対、宗教反対のピオニールのデモを見習った対岸の黒河の支那の少年たちが、同様のデモをやったりするのに、他方どうしても、こちらの、すきを伺っては、穀物のぬすみ喰いにたかってくる雀のように、密輸入と、ルーブル紙幣の密輸出を企てる支那人があるのを、ワーシカはいまいましく思った。