Japanische Klassiker mit Furigana
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ちていせんしゃのかいじん
地底戦車の怪人
海野 十三
Lesen Sie 地底戦車の怪人 (ちていせんしゃのかいじん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.000 Zeichen · 111 Bildschirme
「はあ、軍曹どのも、見たでありますか。じゃあ、夢じゃなくて、本物の幽霊が、この戦車の中に現れたんですね。ううッ」
と、大男のピート一等兵は、肩をすぼめた。戦車の中に、幽霊が現れるなんて、途方もない話だ。相当、戦場ではたらいてきた戦車なら、そのとき戦死した勇士の幽霊が、出てくるかもしれない。だが、これは新しく出来たばかりの戦車なのである。戦争に出たことは、一度もない。その戦車に、幽霊が出てくるなんて、へんなことだ。
「あははは」
と、パイ軍曹が、とつぜん笑い出した。
「軍曹どの、なにが、おかしいのですか」
「あははは」
軍曹の声は、戦車の壁に反射して、妙に、ううーんと後をひいた。ピート一等兵は、肩のうえに、手をかけながら眼を丸くした。
「おい、ピート一等兵。幽霊が出るなんて、嘘だよ」
「はあ、嘘ですか」
「つまり、これは生理的の現象だ。いいかね。おれたち二人は、さっきから、同じように頭をがんがんとうったじゃないか。だから、同じように、頭がへんになって、同じように幽霊みたいなものの姿が、見えたというわけだよ」
「ははン、同じように頭がへんになって、同じような幽霊の姿が、頭の中にうかび出たというわけですか。