Japanische Klassiker mit Furigana
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ちていせんしゃのかいじん
地底戦車の怪人
海野 十三
Lesen Sie 地底戦車の怪人 (ちていせんしゃのかいじん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.000 Zeichen · 111 Bildschirme
早く、のけ!」
「はい、今、のきます」
ピート一等兵は、立ち上った。
二人は林檎をさがした。
ところが、林檎は、どこにもなかった。軍曹は、ピート一等兵のポケットの中までさがしたが、林檎はなかった。もちろん、自分のポケットにもなかった。
「どうも、へんだな。今、そこのへんにあった林檎が、どうして、なくなったんだろう。これは、いよいよふしぎだ」
パイ軍曹の顔が、また一だんと、青くなった。
すると、ピート一等兵が、手で自分の口にふたをしながら、
「あっ、わかりました。軍曹どの、林檎が見えなくなったわけが、わかりました」
「お前に、わかった? どういうわけか」
「つまり、あの林檎も、幽霊だったんです。林檎の幽霊だから、とつぜん、林檎の姿が、かきけすように、見えなくなってしまったというわけです」
「なるほど、林檎の幽霊か、そういうことが、あるかもしれないなあ。ああ気持がわるい!」
「ああ軍曹どの。林檎の幽霊! ああ、おそろしいですなあ」
といいながら、ピート一等兵は、胃袋の中からこみあげてくるげっぷを、手でおさえた。林檎くさいそのげっぷを……。
早業
パイ軍曹が、林檎と幽霊の関係について、おもいわずらっている間にピート一等兵は、早いところ、その林檎をしっけいして、皮もたねも、みんな自分の胃袋へおくりこんでしまったのだった。