Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちきゅうようさい

地球要塞

海野 十三

Lesen Sie 地球要塞 (ちきゅうようさい) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.834 Zeichen · 144 Bildschirme

Aozora Bunko

「オルガ姫、急いで速度を下げろ。時速十キロまで下げろ!」

私はついに、そう命令せざるを得なかった。いや、考えるまでもなく、いまわが艇は危険な状態に置かれているのだ。

「はい、速度下げます。只今、三百五十キロ。はい、三百四十、三百三十……」

「あ、そんなことじゃ駄目だ。もっと下げろ。最大急行で、下げろ」

「はい。最大急行で下げます」

私は次の瞬間、目の前がまっくらになるのを感じた。ものすごい頭痛が、私を苦しめた。――そして嘔気を催した。あまり急いで、速度を下げたからである。慣性緩和枕を、頭のところに取りつけてあったけれど、こんなものは、何の役もなさなかった。

「……時速二十、時速十五、時速十。時速十になりました」

「よ、よろしい」

私はやっと、それだけの言葉を吐いた。全身は汗でびっしょりである。関節がぴしぴしと痛む。今にも頭が割れるかと思った。

頭痛だけは、すこし緩和した。

「あーっ」

私は溜息をついた。

「あーッ。レモン水を……」

私は、うわごとみたいに云った。

「レモン水は、ありません」

と、オルガ姫がこたえた。

「深度が、自然に殖えていきます。本艇は、沈下しつつあります」