Japanische Klassiker mit Furigana
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こうふ
坑夫
Lesen Sie 坑夫 (こうふ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.690 Zeichen · 283 Bildschirme
下手に食い違った結果が起るもんだ。と考えながら歩いて来ると、また鬼共が窓から首を出して眺めている。せっかくの考えもこの気味のわるい顔を見上げるとたちまち崩れてしまう。あの顔のなかに安さんのようなのが、たった一つでもあれば、生き返るほど嬉しいだろうに、どれもこれも申し合せたように獰猛の極致を尽している。あれじゃ、どうしたって病院の必要があるはずがないとまで思った。
天気だけは好都合にすっかり晴れた。赤土を劈いたような山の壁へ日が当る。昨日、一昨日の雨を吸込んだ土は、東から差す日を受けて、まだ乾かない。その上照る日をいくらでも吸い込んで行く。景色は晴れがましいうちに湿とりと調子づいて、長屋と長屋の間から、下の方の山を見ると、真蒼な色が笑み割れそうに濃く重なっている。風は全く落ちた。昨夕と今朝とではほとんど十五度以上も違うようである。道傍に、たった一つ蒲公英が咲いている。もったいないほど奇麗な色だ。これも獰猛とはまるで釣り合ない。
病院へ着いた。和土の廊下が地面と擦れ擦れに五六間続いている突き当りに、診察室と云う札が懸って、手前の右手に控所と書いてある。