Japanische Klassiker mit Furigana
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こうふ
坑夫
Lesen Sie 坑夫 (こうふ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.690 Zeichen · 283 Bildschirme
高さもけっして低くはない。色は真蒼で、横から日の差す所だけが光るせいか、陰の方は蒼い底が黒ずんで見えた。もっともこれは日の加減と云うよりも杉檜の多いためかも知れない。ともかくも蓊欝として、奥深い様子であった。自分は傾きかけた太陽から、眼を移してこの蒼い山を眺めた時、あの山は一本立だろうか、または続きが奥の方にあるんだろうかと考えた。長蔵さんと並んで、だんだん山の方へ歩いて行くと、どうあっても、向うに見える山の奥のまたその奥が果しもなく続いていて、そうしてその山々はことごとく北へ北へと連なっているとしか思われなかった。これは自分達が山の方へ歩いて行くけれど、ただ行くだけでなかなか麓へ足が届かないから、山の方で奥へ奥へと引き込んでいくような気がする結果とも云われるし。日がだんだん傾いて陰の方は蒼い山の上皮と、蒼い空の下層とが、双方で本分を忘れて、好い加減に他の領分を犯し合ってるんで、眺める自分の眼にも、山と空の区劃が判然しないものだから、山から空へ眼が移る時、つい山を離れたと云う意識を忘却して、やはり山の続きとして空を見るからだとも云われる。そうしてその空は大変広い。