Japanische Klassiker mit Furigana
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つぼ
壺
山本 周五郎
Lesen Sie 壺 (つぼ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.624 Zeichen · 34 Bildschirme
ひとでございます、このひとは瘤七さんの許婚ですが、それは口に云えない苦労のしつづけでございますの、なぜかと申しますと、あのひとは瘤七さんをどうかして元どおりまじめなお百姓にしよう、おさむらいに成るなどという考えをやめさせようとして、どなられても叩かれても側についていて、おりさえあれば泣きながら意見をしているんです、……去年の春ちょっと伊賀の上野というところへ奉公に出たこともあるのですけれど、瘤七さんのことが心配でたまらなかったのでしょう、間もなく戻って来てから、またずっと付きっきりで面倒をみております、ほんとうにいじらしいくらいでございますよ」
息もつかずに話すのを聞きながら外記はしずかに食事を済ませた、それからほっとしたような婢の顔を見やって、「……だが、瘤もないのになぜ瘤七というのだ」ときいた、「ああそれはこうでございます、誰が云いだしたのかわかりませんけれど、あのひとにはどこかに瘤がある、その瘤が剣術をつかうのだ、そんなことを云う者がありまして、それから瘤七という綽名がついたのでございます、そういえばほんとうにあのひとにはどこかに瘤がある