Japanische Klassiker mit Furigana
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かわったはなし
変った話
寺田 寅彦
Lesen Sie 変った話 (かわったはなし) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.474 Zeichen · 17 Bildschirme
次にこの器の口よりもずっと小さい木栓を一つずつ作ってその真中におのおの一本の棒を立てる。この棒に幾筋も横線を刻んで棒の側面を区分しておいてそれからその一区分ごとに色々な簡単な通信文を書く。例えば第一区には「敵騎兵国境に進入」第二区には「重甲兵来る」と云った風な、最も普通に起り得べき色々な場合を予想してそれに関する通信文を記入しておく。次にこの土器に水を同じ高さに入れておいてこの木栓を浮かせると両方の棒は同高になること勿論である。そこでこの容器の底に穴をあけて水を流出させれば水面の降下につれて栓と棒とが降下するのであるが、その穴の大きさをうまく調節すると二つの土器の二つの棒が全く同じ速度で降下しいつでも同じ通信文が同時に容器の口のところに来ているようになるのである。このような調節が出来たらこの二つの土器を、互いに通信を交わしたいと思う甲乙の二地点に一つずつ運んでおく。そこで甲地から乙地に通信をしようと思うときには先ず甲で松明を上げる。乙地でそれを認めたらすぐ返答にその松明を上げて同時に土器の底の栓を抜いて放水を始める。甲地でも乙の松明の上がると同時に底の栓を抜く。