Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
なつのこはんにち
夏の小半日
寺田 寅彦
Lesen Sie 夏の小半日 (なつのこはんにち) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.812 Zeichen · 6 Bildschirme
波が砂をかきまぜているのに、どうして一様に交じらないでしょうか。よく考えてみると、これはやはり波が砂を選り分ける役をしているのです。水の底では波のために砂が絶えずおだてられているが、これが落ちる時は大きい粒のほうがいつでも早く落ちるから、長い間には大きいのはだんだん底になり、細かいのが上に残る事になる。このようにしてできた砂の層が大あらしなどの時にまたはがれて浜へ打ち上げられる時でも、細かいのと大きいのでは水に運ばれるのに遅速があって、いつでも選り分けられるような傾きがあるでしょう。
海岸では晴れた夏の日の午前にはたいてい風が弱くて、午後になると沖のほうから涼しい風が吹き出します。これは海軟風ととなえるもので、地方によりいろいろな方言があります。陸地の上の空気は海上よりも強くあたたまり、膨張して高い所の空気が持ち上がるから、そこで海のほうへあふれ出すので、それを補うため、下では海面から陸のほうへ空気が流れ込むのがすなわちこの風です。それだから海軟風の吹く前には、空の高い所では逆の風が吹き出すわけです。
海軟風は沖のほうから吹き始め、だんだん陸に近よって来ます。