Japanische Klassiker mit Furigana
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なつのそうれつ
夏の葬列
山川 方夫
Lesen Sie 夏の葬列 (なつのそうれつ) von 山川 方夫 (やまかわまさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 60.161 Zeichen · 122 Bildschirme
「毎日だって大目に見るわよ」
「おたがいに不干渉か。私たち、長つづきするわね」
真弓は笑った。独身のせいか、同じ二十五でも、真弓は肌こそ荒れていたがずっと子供っぽく若々しく、気持ちも可愛らしい。もう、その差はきっと縮まらないのだろう。
華やかなドレスの真弓を送り出すと、さすがに良子は孤独が深くなった。ラジオからもテレビからも、スイッチさえ捻ればクリスマスがあふれてくる。他人たちのお祭りの遠さが、やり場のない霧のような自分の重い悲哀が、心にあふれてくる。手早く仕度をして、良子は気晴らしに表に出た。何日ぶりかすら咄嗟には思い出せないほどの、久しぶりでの外出だった。
しかしクリスマスは、街にはもっと賑々しくあふれていた。あらゆる店はクリスマス・セールの飾りつけに工夫を凝らし、いつどこにいても幾種類かのクリスマスのメロディが、同時に聞こえてくる。そして、その街を歩く人は、ほとんどがプレゼントらしい美しい包装の品物を、幸福げに胸に抱えている。……
だが、彼女だけは、すべてのプレゼントに関係がなかった。くれる相手もなく、贈る相手もない。買うことも、もらうこともなかった。